税務手続き(青色申告等)
合同会社設立手続きが終ると、まずは税務関係の届出を行う必要があります。
基本的には、税務署・都道府県税事務所・市区町村役場の3か所に足を運ぶ必要があります。(東京23区の場合には税務署・税事務所のみ)
税務署
- 法人設立届出書
- 給与支払事務所等の開設届出書
- 棚卸資産の評価方法の届出書
- 減価償却資産の償却方法の届出書
- 青色申告の承認申請書
※定款の写し、履歴事項証明書(登記簿謄本)を提出する必要があります。(税務署によっては設立時の貸借対照表等の添付を求められる場合もあります。)
都道府県税事務所
- 法人設立届出書
※定款の写し、履歴事項証明書(登記簿謄本)を提出する必要があります。
市区町村役場
- 法人設立届出書
※定款の写し、履歴事項証明書(登記簿謄本)を提出する必要があります。
【重要】税務の届出に関する注意
上記説明しました税務署への届出書類の中に、青色申告の承認申請書というものがあります。
この書類の提出手続きは、合同会社設立後3ヶ月以内に行わなければなりません。万一、この申請を忘れてしまった場合、損失が繰り越せないという大きなデメリットを被ることになります。
青色申告には、純損失について、翌年以降3年間繰越控除できるという大きなメリットがあり、例えば、1期目100万円の赤字、2期目200万円の赤字、3期目500万円の黒字となった場合、3期目の税金は、黒字額500万円から1期2期の赤字額300万円を差し引いた200万円に対する課税となります。
もし、この青色申告の承認を得ていない場合、1期目2期目の赤字額に関わらず、3期目の黒字額500万円に丸ごと課税されてしまいますので、その納税の差額たるや、大きな金額になってしまうわけです。
これは期限を過ぎてしまうと、後から気付いて手続きしようとしても出来ない重要な手続きです。
会社設立をされた方の中には、税理士報酬の節約を考えてか、ご自分で税務を行おうとする方がいらっしゃいますが、税理士並の知識・経験がなければ、この青色申告承認手続きや、決算手続きの中で損してしまう可能性があります。
税理士への報酬は経費で落ちるわけですが、一旦納めた税金(納め過ぎた税金)は戻っても来ませんし、当然経費でも落ちません。
合同会社設立後は、必ず顧問税理士を付けることをお勧めいたします。