合同会社で不動産投資
個人で不動産投資を始め、順調に経営が進んでいくと追加投資を行うなどして物件数も増えていくことでしょう。
不動産経営で収入が増えると個人で管理するより、不動産管理会社を設立する場合が多くなります。
これは最初から法人設立した場合も言えますが、法人設立をすると、個人よりも節税の対策が行いやすいからです。
しかし、個人で不動産投資を始めるのと、法人で始めるのとでは、手続の煩雑さが違ってきます。
個人の場合
個人名義で投資用の不動産を購入し、税務署に開業届を提出のみ。
法人の場合
会社設立の登記と印鑑作成
設立するためには自分でも書類を用意して登記できますが、登録免許税等が6万~20万程かかります。
登記の申請をしてから完了までは1週間ほどかかります。
法人名義の口座を開設
最近では犯罪防止のため、金融機関の審査も厳しくなっており、口座開設までに2週間ほどかかる場合があります。
口座開設には履歴全部証明書が必要になるため登記が完了しないと開設できません。
開業届の提出
法人の場合、税務署・県税事務所・市区町村に提出します。
共通して、購入した物件のリフォームや広告等の営業を行いますが、法人の場合、設立後に購入して営業するので、少し時間がかかります。
ここまででは、法人設立は時間もかかり面倒だと思われるかもしれませんが、会社設立の手続きは行政書士や司法書士が代行できるので丸投げしてしまえば、その間に物件購入や営業のための準備や時間を作ることができます。
会社設立すると、その後も税理士の顧問料など必要経費はかかってきますが、それを払ってでも税金面ではメリットが生まれます。
会社の種類
現在、設立できる会社は、株式会社・合同会社・合名会社・合資会社の4種類です。
有限会社は現在もありますが、2006年5月に廃止されたので新しく設立することはできなくなりました。
会社と言えば、株式会社でしょ。と思われる方が圧倒的に多いかもしれませんが、最近では合同会社の方が簡単で設立費用も安く、少人数での設立に適しているということで、増加傾向にあります。
株式会社と合同会社比較
信用度
株式会社の方が信用度が高いと思われるかもしれませんが、まだ合同会社の知名度が低いだけでこれからも増え続ければ、世間の見方も変わってくるでしょう。
設立費用
株式会社
- 登録免許税:最低150,000円(資本金の0.7%)
- 謄本交付手数料:2000円
- 公証人手数料:50,000円
- 定款の収入印紙:40,000円(電子定款の場合は不要)
合同会社
- 登録免許税:最低60,000円(資本金の0.7%)
- 謄本交付手数料:2000円
- 定款の収入印紙:40,000円(電子定款の場合は不要)
収益分配
株式会社は株主に応じた配当が義務付けされていますが、合同会社は出資金額と関係なく自由に配当を行うことができます。
その他
合同会社は役員変更の手続きが不要なため定款変更の費用も必要なく、決算の公告義務もありませんので、そのための官報掲載費もカットできます。
税制は法人である以上どちらも変わりませんので、個人事業を行うよりも経費等で節税を行うことができます。
このように、不動産投資をするなら、個人でするよりも法人。
法人で行うなら合同会社が安く簡単に始められ、節税対策も行えるということです。
不動産投資はある一定規模を超えてくると「税との戦い」になります。
不動産投資に精通した節税にも資金調達にも強い税理士をしっかりと顧問に付けておくことは、不動産投資の成功の1つの要素と言えるでしょう。
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