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年金受給開始時の収入に注意

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【目次(もくじ)】

年金受給開始時にある程度の収入があると年金減額されるらしいけど、どのくらいの収入があったら、どのくらい減額されるのですか?

というご質問をよく頂きます。

これは会社経営者も気になる部分でもあると思います。

そこで私自身、実際に顧問社労士に聞いてみました。(※2015年11月の情報です。今後法改正やマイナンバー制度で変わることもあるでしょうし、一律運用ではない部分もあるかもしれません。必ず社会保険労務士の個別具体的にはご相談の上ご判断下さい。)

1.そもそも年金支給開始時期はいつ?

まず、年金の受給開始時期を確認しましょう。

年金機構HP「支給開始年齢

こうやって視覚的にみると、昔生まれた方々は年金的観点から言えば相当に恵まれておりますね。

2.60歳前半の年金

受給資格があり、受給開始年齢に達している前提で言えば、60歳前半の年金は、給与+(過去1年分の賞与÷12)+年金額が28万円を超えると支給停止になります。

参考:年金機構HP「60歳前半の在職老齢年金の計算方法

仮に受給できる年金が月額5万円あるとして、月の収入が23万円で賞与なしであればセーフ。5万円全額支給となります。

尚、年金受給したさに、給与を低下させて、役所への届け出をすれば、その翌月からの年金の受給は可能ですが、過去に遡っての届け出はできませんので、60歳から現在までの年金は受給ができません。

60歳前半は給与と賞与と年金の合計が28万を超えたらカットになりますので、通常の方は、みなさんカットもしくは全額支給停止になっています。

60歳前半での年金額を理由に低下している会社はあまりありません。(職安からの高年齢給付を受給するために低下している会社はあります。)

参考:高年齢継続給付金について

3.65歳からの年金

65歳からは、支給停止金額条件が28万円→46万になります。

また、基礎年金(国民年金)はカットになりませんので受給して継続勤務している方が多いです。

そもそも

  • 1階部分の基礎年金(満額約80万) 支給停止無し
  • 2階部分の厚生年金(金額は加入期間と金額に応じて) 支給停止有り

に分かれています。もう一度、年金機構HP「支給開始年齢」を見てみるとイメージしやすいでしょう。

1階の基礎年金は、今のところカットがありませんので、年収がいくらでも受給できます。(年金事情は皆さんご存知の通りですので、将来的にはカットになるかもしれません。)

2階の厚生年金は、給与と年金額の合計が47万円を超えたら、超えた額の2分の1がカットになります。

仮に年金が月15万円であれば、給与と賞与の平均が32万円(15+32=47万)まではカットがありません。

例えば、年金15万円、給与が50万円の場合は65万円(15+50)-47万円=18万円

18万円の2分の1=9万円

  • 年金額15万円
  • カット額9万円
  • 受給額15-9=6万円

になります。

年金額は、65歳までの加入期間と納付額に応じて変わってきますので一概に基準がありません。(人によって年金額が違うためです。)

また、役所に届出てある役員報酬のみで調整になりますので、家賃収入や資産運用に関しては、調整対象外になります。

従って、会社経営をしている方でもし可能であれば、役員報酬を低額にして、調整以内の金額で支給すれば、別の形での収入(家賃や資産運用)には全く影響ありません。(将来的には、マイナンバーの把握や法改正等でどうなるか分かりませんが・・・・)

中小企業の経営者の方はご自身で役員報酬のコントロールは出来る方がほとんどでしょうから、年金受給額を睨んだ役員報酬の最適化を受給開始時期には考えると良いでしょうね。

4.バンザイ消費増税!

消費増税の増税が決まりましたね。延期されたりもしましたが、いよいよ2019年10月に消費増税されるようです。

また増税か・・・・しかも消費税。家計も直撃するし、事業者だってたまったもんじゃない。→消費税に潰されない為に

しかし悪いことばかりではありません。

この消費増税と引き換えに、年金の納付期間が25年から10年に短縮されます。

これまで年金受給のためには納付期間が25年間(300ヶ月)以上である必要がありました。

つまり、25年未満しか払ってない方は問答無用に年金受給ができなかったわけです。(それまで年金自体は払っていたにもかかわらず・・・・です)

冷静に考えればおかしな話ですよね。

「払った分は戻せや!」

そう言いたくなる気持ちもわかります。

今回消費税を増税させる代わりに、この期間が一気に短縮となり、10年(120ヶ月)納付していた方には、年金受給資格が出てくることになったのです。

私事ですが、私の両親は私が大学生になるくらいの時に無職となりまして、年金納付期間が18年に満たなかったのですが、この法案のおかげでウルトラC!

今では2ヶ月に1回5万円、65歳からは2ヶ月に1回10万円の年金受給ができるようになったのです!

仕送りをずっと続けている私の身としても、これはありがたいですね。

もらえないはずの年金が、これからずーっと生きている限り権利収入的に月額5万円入ってくるわけですから。年間60万円。65歳なんであと20年生きると思えば、1200万円。

ゼロ or 1200万円

結構大きいですよね。

これ知らずに役所に手続きに行っていない新・受給資格者もまだまだ多数いらっしゃると思いますので、早めに年金事務所にいくことをお勧めします。

私の両親の場合にも役所からのお手紙は届かず、私が促して役所に自ら行かせて手続きした結果ですので。

年金受給金額や支給時期含め、こうした法改正、助成金や補助金の情報提供などがあるので、社会保険労務士の顧問はつけておくことを強くお勧めします。

私も経営する3社全てに社労士顧問をつけていますが、会社の規模と契約内容次第では月額1万円もかかりません。

この程度は必要経費と思って顧問につけておいた方が、結果的に、トータルでは得することが多いですよ。

こちらから顧問社労士の紹介を無料で受けられます。(税理士と書いていますが、社労士も大丈夫なのでまずはお気軽に相談してみてください。)

医療費控除


医療費控除とは

その年の1月1日から12月31日までの間に、生計をひとつとする家族のために支払った医療費が、一定金額を超えた場合に受けることができる所得控除のことを医療費控除といいます。

確定申告にて申告します。

医療費控除の対象となる金額は、
〔実際に支払った医療費の合計額〕-〔保険金などで補てんされる金額(※1)〕-〔10万円〕または〔その年の総所得金額が200万円未満の人は総所得金額5%の金額〕となります。

(※1)保険金などで補てんされる金額とは、生命保険契約などで支給される入院費給付金や健康保険などで支給される高額療養費・家族療養費・出産育児一時金などを指します。補てんされる金額は、その給付の目的となった医療費の金額を限度として差し引きますので、引ききれない金額があった場合であっても他の医療費からは差し引くことはされません。

また、保険金等の額が医療費を支払った年分の確定申告書を提出する時までに確定していない場合には、補てんされる保険金等の見込額に基づいて計算されることになります。確定後補てんされる保険金等の確定額と当初の見込額とが異なることとなったときは、後日その医療費控除額を訂正する必要があります。

医療費控除に必要な書類

  • 確定申告書
  • 源泉徴収票
  • 領収書など

申告できる期間と申告先

申告書は、確定申告期間とは関係なくその年の翌年1月1日から5年間提出することができます。
住所地を管轄する納税書に提出するか、インターネットにて「e-Tax」を利用して申告することも可能です。

医療費控除の対象

  1. 納税者が、自分やは自分と家計が同じ家族のために支払った医療費であること。
  2. その年の1月1日から12月31日までの間に支払った医療費であること。

医療費控除の対象となる医療費

  • 医師又は歯科医師による診療費、治療費
  • 治療又は療養に必要な医薬品の購入費用
  • コルセットなどの医療用器具等の購入代やその賃借料で通常必要なもの
  • 診療や治療を受けるために直接必要な、義手、義足、松葉杖、義歯などの購入費用
  • 医師の治療を受けている場合に、おむつを使う必要があると認められるときのおむつ代
  • 入院中の食事代
  • 病院、診療所、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、指定介護老人福祉施設、指定地域密着型介護老人福祉施設又は助産所への交通費(自家用車で通院する場合のガソリン代や駐車場の料金等は含まれません。)
  • あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師による治療目的による施術の費用
  • 保健師、看護師、准看護師による療養上の世話に対する費用、家政婦さんなどに付き添いを頼んだ際の療養上の世話に対する費用
  • 助産師による分娩の介助の費用
  • 介護福祉士等による一定のたん吸引、経管栄養の費用
  • 介護保険制度の下で提供された一定の施設・居宅サービスの自己負担額
  • 歯列矯正が必要と認められる場合の費用
  • 視力回復レーザー手術(レーシック手術)、オルソケラトロジー治療(角膜矯正療法)の費用
  • 治療のために必要として医師の指示で装用する眼鏡の購入費用

医療費控除の対象とならないもの

  • 健康診断の費用
  • 医師等に対する謝礼金
  • 自己都合により個室に入院した際の差額ベッドの料金
  • 入院に際し、寝巻きや洗面具など身の回り品を購入した費用
  • ビタミン剤などの病気の予防や健康増進のために用いられる医薬品の購入代金
  • 歯の治療について、自由診療などで一般的に支出される水準を著しく超えると認められる特殊なもの
  • 容ぼうを美化するための歯列矯正の費用
  • 疲れを癒すためのマッサージ代


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